【公開日:2022/09/02】
大量の印刷物を短時間に印刷できるオフセット印刷は、新聞・書籍などの出版印刷やパンフレット・チラシなどの商業印刷で、よく使われる印刷方式です。
今回は、オフセット印刷の歴史や印刷技術の進化について、イラストを交えながら解説していきます。
※前回記事の【4大印刷方式について】はコチラからをご覧ください。
オフセット印刷(
石版印刷の方法
①油性分を含んだ描画材料で柄を描く。
②薬品を添付し、親油・親水化させる。
③版面にインクと水をつける。
④紙を直接のせてインクを写しとる。
この
彼は度重なる実験と改良を経て実用化できる技術に変化させ、1800年に世界初の石版印刷所を設立しました。そのため、今日の平版(へいはん)印刷の祖と呼ばれるようになりました。
なお、
しかし、石版の材料は、特殊な石のため高価で入手しにくく重いというデメリットもありました。
そのため、19世紀中頃に、シリンダー式の印刷機が製造されたことに伴い、版の材質も石版から亜鉛板、アルミニウム版へと変化し、現在の印刷方式へと進化しました。
オフセット印刷(
当時は、文字だけの書物よりも絵入りのものが大衆に好まれていたため、文字と絵を一枚の版に描くことができる木版画での印刷が使い勝手がよかったようです。
木版画での印刷方法
①下絵を木材に描く。
②彫刻刀などで柄を彫り描く。
③木版の凸部分に直接インクをつける。
④紙を直接のせてインクを写しとる。
その後、1868年の明治維新から中期にかけて、現在のオフセット印刷(
現在、印刷市場においてオフセット印刷(
この印刷方式が多く使われるのには、いくつか理由があります。
このように多くのメリットがあって、さまざまある印刷方式の中でも、オフセット印刷(
オフセット印刷(
長い歴史の中で、その時代ごとに必要とされた印刷物と、それを作りだすための技術の進化で、現在の印刷方式が確立されたと言えます。
※前回記事の【4大印刷方式について】はコチラ