【公開日:2020/11/5】
今回はお客様からよくご質問いただく「家庭用やオフィス用のプリンターと印刷会社で印刷した場合の色の違い」について解説させていただきます。
「家庭用やオフィス用のプリンターで印刷したものと、印刷会社で印刷した色って異なりますか?どう違うのですか?」という質問をお客様からよくいただきます。
パソコンの画面上で見る色(RGB)と印刷する色(CMYK)の色が異なることは以前に「カラー印刷の仕組み」で。解説させていただきました。 ※今回は同じ印刷物での比較ですので、直接関係はしませんが、理解していただいた上で読んでいただけるとより分かりやすいかと思います。
さて、結論から申し上げますと、大きく異なります。
同じメーカーからプリンターを購入して、初期設定のまま同じ印刷用データを印刷した場合はもちろん、色の違いは出ないですが、メーカーが異なるとトナーの色や色を表現する点の構成が異なるため同じデータであっても色は異なります。
また、家庭用やオフィス用のプリンターの印刷がインクジェットによるものかトナーによるものかによっても色は異なります。
弊社の印刷は大きく分けると2種類あります。
オフセット印刷(部数が多い印刷物用)とオンデマンド印刷(少部数の印刷物)です。
オフセットはインクを使用し、オンデマンドはトナーやインクジェットを使用します。色もCMYKの4色で構成されているため、家庭用のプリンターとでは使用しているトナーの数も異なります。(多いものではカートリッジを8種類くらい使うものもありますよね?)
弊社の印刷物はカラーマネジメントシステムにより、オフセットもオンデマンドも色の違いがあまり出ないように管理していますが、家庭用の場合はそういうわけにはいけません。
では、どうすればお客様が家庭用のプリンターで印刷された印刷物と印刷会社で印刷した印刷物の色を合わせるかというと・・・。
大変申し訳ございませんが、まったく同じものにすることはできません。
ですが、データとプリンターによってはそれに近づけることはできます。
まずはデータについてですが、CMYKモードで制作いただいたデータであれば、近づけることができますが、wordやexcelなどのOfficeデータで作られたデータはRGBデータなので対応ができません。一般的に印刷会社ではRGBで作られたデータはCMYKに変換してから印刷するのですが、変換したデータは色構成が全く異なったデータとなるためです。
次にプリンターについてですが、CMYKプリンターで印刷したものであれば、色を近づけることは可能ですが、一般的な家庭用、オフィス用のプリンターはRGBプリンターであるため、確認が必要となります。
繰り返しにはなりますが、Adobeなどのソフトを使用し、CMYKモードで作成されたデータをCMYKプリンターで印刷した見本であれば、色を近づけることは可能です。