【公開日:2021/9/16】
誰もが自由に考えを発信できる時代になり、出版の世界でも、一般の方が「自費出版」という形で、自由に想いを綴った文章や、何十年もかけて撮り続けてきたマニアックな写真集などを発行しています。このような作品には、プロが制作したものとはまた違った魅力があります。
今回はそんな自費出版の特徴やメリットについて解説いたします。
出版の種類には、大きく分けて、「商業出版」と「自費出版」の二つにわけることができます。まずは、それぞれの基本的な特徴をみていきましょう。
商業出版
出版社が出版費用を負担するのが商業出版です。出版社が本を企画して、商品としているということです。
書店に流通する商業出版の場合、大半はこの方法でつくられています。
出版費用を出版社が負担するので、それを回収した上に儲けを出す必要があります。
つまり、とにかく売れる本をつくるということが大前提です。
【商業出版の特徴】
自費出版
一方、自費出版は著者が出版費用を負担する方法です。
商業出版とは違って、基本的に誰でも本を出すことができます。
書店に流通しないプライベート本もたくさんつくられていて、出版の目的はさまざまです。
【自費出版の特徴】
・自由に思い通りの本をつくることができる
商業出版の場合は、自社の商品をより売れるものにするために、編集者は本の内容にどんどん口を出します。その点、自費出版の場合は著者の意向が最優先となるため、本の内容を自由に決められるという良さがあります。
自費出版には、著者の「表現の自由を守る」という非常に大きな役割があります。
・自由に本の活用方法を決めることができる
本の所有権は、出版費用を負担した側のものなので、商業出版の場合は、著者の権利が大きく制限されます。
必要になったら欲しい分だけ取り寄せるような自由な使い方はできません。また増刷・絶版のタイミングも出版社次第です。
本の活用方針を柔軟に決めていることができるのは、自費出版の利点の一つです。
・自費出版の支払い率は高い
自費出版は、本が売れた場合の支払い率が高いのも特徴です。
商業出版の場合、出版社が費用を負担するので本が売れた場合の還元率は10%前後になります。
しかし、自費出版は最低でも20%と高い還元率になります。著者が費用を負担しているので、当然受け取る売上も多くなるわけです。
その他にも、自分の魅力やアピールしたいことをすぐに発信できるという点は、それだけで大きなメリットです。
「自費出版は儲からない」というネガティブな意見がネット上などで見受けられます。
それは半分正解で、有名作家の本も思うように売れない時代に、ただ利益をあげる目的だけで自費出版するのは確かに分が悪いでしょう。
ただし、もう半分の見方をすると、本は売るためだけに作られるわけではないということです。
例えば…
・大学のサークルや習い事教室で仲間と作った作品集を本にすることで、記念に残るだけではなく、日々のモチベーションアップに繋がる
・趣味で撮った写真や、昔から書き溜めた絵の画集を制作することで、SNSでの拡散、仕事の依頼など、新たな展開が生まれることもある
・お世話になった先生の遺稿集や両親の自分史をつくることで、完成した本をプレゼントし、家族、親戚、友人などと懐かしい話に花を咲かせ、いつまでも想い出を心に留めておくこができる
また、自費出版の良さはなんといっても自由度の高さです。
作品、記念、ビジネスツールなど、本を書く目的は著者の数だけあり、それぞれに合った使い方ができます。だからこそ確かな満足が得られるのです。
ぜひみなさんも、人生の宝物と呼べる本をつくっていただきたいと思います。
遊文舎では、自費出版に興味をお持ちの方のサポートをさせていただいております。
個人のお客様でも法人のお客様でもお受けいたします。
専任のアドバイザーが対応しますので是非お気軽にお問い合わせください。