【公開日:2022/8/3】
みなさんの家にある本の裏表紙を見てください。数字の羅列が印字されていると思います。
書店で売られている本、1冊1冊に「ISBNコード」や「Cコード」という番号が付けられていることをご存じでしょうか?普段目にしたことがある方も、意外にその意味を知らない人も多いと思います。今回はそんな「ISBNコード」と「Cコード」の隠された意味をご紹介します。
ISBN(アイエスビーエヌ)とは、“International Standard Book Number”の頭文字をとったもので、日本語に訳すと「国際標準図書番号」といいます。
これは、世界共通の13桁の番号で、雑誌を除いて書店に流通しているほとんどの書籍に付与されています。
この13桁の番号から、その出版物が「どの国で発行されたのか」「どの出版社から出版されたのか」「その出版社が何番目に発行した本か」といった情報を得ることができます。
では早速、弊社で発行した『「南岳百年祭」記念論文集』という本で、ISBNコードの見方を説明します。
本の裏表紙を見てみると、
ISBN978-4-910433-25-7
と表示されています。これが、ISBNコードです。
この13桁を分解して詳しく見ていきましょう。
978 | 書籍・図書をあらわす数字 |
---|---|
4 | 国(日本から出版されたこと)をあらわす数字 |
910433 | 「遊文舎」という出版社をあらわす数字 |
25 | この本が「遊文舎」という出版社から25番目に発行されたという固有数字 |
7 | チェッククレジットとよばれる、入力した際の誤りを発見するための数字 |
ちなみに、欲しい本があるとき、ISBNコードが分かっていれば、本屋さんや図書館に番号を伝えると、スムーズに取り寄せてもらうことができます。また本の検索に使用できます。ぜひ活用してみてください。
ISBNコードは知っていても、Cコードは知らないという方も多いのではないでしょうか。
Cコードは、「図書分類コード」とも呼ばれ、Cと4桁の数字から成立しているコードで、本屋さんや図書館で書籍の分類をするときに活用されています。
この4桁の数字にも、きちんとルールがあります。
『「南岳百年祭」記念論文集』を例に確認してみます。
ISBNの下に、「C3090」と表示されています。
この数字4桁からわかることは・・・、
3 | 専門書 (販売対象をあらわす数字) |
---|---|
0 | 単行本 (発行形態をあらわす数字) |
90 | 文学総記 (ジャンルなどの内容をあらわす数字) |
1桁目の販売対象は、「一般」「教養」「実用」「専門」「婦人」「学参」「児童」「雑誌扱い」などの10項目に分かれています。
2桁目の発行形態は、「単行本」「文庫」「新書」「図鑑」「絵本」「コミック」などの9項目に分かれています。
そして3-4桁目の内容は「哲学・宗教・心理学」「社会科学」「自然科学」「工学工業」「芸術・生活」「語学」「文学」など、実に68項目に分かれています。
これで、ISBNコードとCコードには、単なる数字の羅列ではなく、きちんと意味があるということが理解いただけましたでしょうか。
書店や図書館に並んでいる本、ぜひ裏返して、どんな分類がなされているのかチェックしてみてください。