【公開日:2021/10/15】
今回は、オンデマンド印刷機の性能をフル活用し、「ちょっとこだわった印刷物を作りたい!」というお客様のご要望に応えた「パンフレットの印刷製本事例」をご紹介します。
最初のお打ち合わせでのお客様からのご依頼内容は「UV厚盛り印刷 ※1」などの印刷方法で表現できるような立体的な凸凹とした質感と光沢感をパンフレット表紙に施したいということでした。
しかし、この印刷方法では、コストがかなり高く、予算オーバーのため、一旦は断念することになりました。
ただ、何か変わったものが作れないかということで、弊社のデザイナーや箔押し加工の協力会社と試行錯誤し、遊文舎で導入しているオンデマンド印刷機「Iridesse イリデッセ」と、「クリア箔(透明色の箔)」の箔押し加工を組み合わせることで、お客様のご要望に近いものが再現できるのではないか?という結論に至り、また問題となっていたコスト面もクリアできるとうことで、お客様に再度提案させていただき、採用いただくこととなりました。
※1 UV厚盛り印刷とは、紫外線をあてることで乾燥する特殊インキを用いて印刷することで、印刷面を厚く盛上げる印刷方法
まず、今回使用した富士ゼロックスのオンデマンド印刷機「Iridesse イリデッセ」が、どんなに特長をもち、他のオンデマンド印刷機と何が異なるのか、簡単にご説明いたします。
この印刷機は、2017年に遊文舎が日本で「第1号機」としていち早く導入したオンデマンド印刷機となります。この「イリデッセ」の最大の特長は、通常のCMYKトナーだけでなく、シルバーやゴールドトナーなど計6色のトナーの搭載可能で、さらにそれらの特殊トナーをCMYKトナーに掛け合わせて印刷することで、手軽に特殊色の印刷が可能となります。この6色をいかに効果的に使用するかによって、デザインの表現の幅はかなり広がります。
また、オンデマンド印刷の良い点は、「必要なときに、必要なものを、必要な分だけ、必要な形で、印刷できる」ということですが、この「イリデッセ」では、さらに「表現豊かに」という言葉を加えることができます。
「高級感が高まる」ということはもちろんですが、顧客ひとりひとりに寄り添ったサービスが求められている時代だからこそ、印刷物にも高い訴求力などの付加価値が重要となってきています。DMや招待状などのバリアブル印刷、書籍の表紙、会社案内、チラシなどに、特殊トナーを組み合わせることで、より一層効果的な印刷物をつくることが可能となります。
今回のご依頼内容である「立体的な凸凹とした質感と光沢感」を、このオンデマンド印刷機「イリデッセ」の「シルバートナー」と、箔押しの「クリア箔」を組み合わせることで、再現することができました。
加工前
加工後
上の「加工前」画像は、オンデマンド印刷機で、通常のCMYK印刷をしたものです。
下の「加工後」画像は、「SAN」の文字部分に、『シルバートナー』を使って印刷し、その上に『クリア箔』の箔押し加工をしたものです。文字部分だけ銀色のシールを貼ったような仕上がりになっています。触ってみると、すこし手触りもあります。
結果、「UV厚盛り印刷」よりもかなりコストは抑えられ、特殊色印刷の機能も活かせた形となり、お客様にも大変ご満足いただけました。
遊文舎では…、
「オリジナル感を出したい。何か提案してほしい。」
「いつもと違うイメージの印刷物を作りたい!」
そんなご相談も大歓迎です。お気軽にご相談ください。
今回の記事の中で紹介できなかった内容やパンフレット制作の実績については下記リンクから、ご確認いただけます。