【公開日:2021/2/8】
用紙解説シリーズの第2弾はマットコート紙についてです。
初回で解説したコート紙との違いなどについても解説します。
コート紙の解説はこちらから
「しっとり」
マットコート紙を形容する際によく使われる言葉です。まさにその通りで、マットコート紙はしっとり、すべすべした質感です。コート紙よりも光沢が抑えられていて、上品で落ち着いた雰囲気や印象を与えたい時におすすめの用紙です。
コート紙と同様に原紙は中質紙や上質紙で表面をコーティングして作られた用紙ですが、表面にかける圧力を弱くして、光沢を抑えた用紙です。チラシやパンフレットなど、様々な印刷物に使われるオーソドックスな用紙です。
コート紙と同様に、色の再現性が高い用紙なのでカラー印刷で写真やイラストを印刷する際に向いています。コート紙は表面に光沢があるため主張が強いですが、マットコート紙はナチュラルに仕上げることができます。用途に応じての使い分けが可能です。
マットコート紙が使われる印刷物の例としてチラシ、フライヤー、パンフレット、会社案内、冊子の表紙や本文などがあげられます。
マットコート紙は薄い紙から厚い紙まで幅広くラインナップされています。
一般的によく使われている厚みの用紙を取り上げて下記表にまとめています。
厚み(連量) | 身近なものに例えると | オススメ用途 |
---|---|---|
マットコート紙 73kg | キャンパスノートやコピー用紙くらい | 薄めのチラシなど |
マットコート紙 90kg | 千円札くらい | チラシ・フライヤーなど |
マットコート紙 110kg | ファッション誌の表紙くらい | パンフレットや会社案内など |
マットコート紙 135kg | 切符くらい | 冊子の表紙やポスターなど |
※kgで表される連量は全紙1000枚の時の総重量です。
「でも、やっぱり用紙を見たい、触って確認したい。」
朗報です。遊文舎では、コート紙、マットコート紙、上質紙、書籍用紙といった「一般紙」と呼ばれる紙をPAPER CATALOGにして無料配布しております。是非、冊子づくりにご活用ください。
どちらも用途は同じで大きな違いは質感です。最終的には好みによる用紙選びになると思います。私たちはこの2種類で迷った場合はマットコート紙を使用することが多いです。紙の持つ落ち着いた印象がデザインに深みをプラスしてくれます。ですが、印刷現場としてはコート紙と比べて紙の乾きに時間がかかる少し非効率な紙です。納期が迫って場合など大量に印刷する際はあまりオススメできません。納期を考えた用紙選びも重要です。
紙面のデザインにもよりますが、商品などを主張したい場合は表面に光沢のあるコート紙に印刷するのもオススメです。新聞の折り込みチラシなどがコート紙に印刷されることが多いのは大量に印刷すること、商品を主張するという目的からかもしれません。
マットコート紙について知っていただけましたか?
マットコート紙はコート紙と同価格で使いやすい用紙ですので、一度、印刷物にご活用ください。迷われた時は2種類で色校正も可能ですので、ご連絡ください。
皆さまが印刷をする際に、参考にしていただけると幸いです。
今後もお役立ち情報で用紙情報を配信していく予定ですが、メールやお電話でもご質問も受け付けております。お気軽にご連絡ください。