【公開日:2022/10/05】
「小冊子」と聞くと、ミニパンフレットや手のひらサイズといった、小さめの冊子をイメージされる方が多いかもしれません。
実はきちんとした定義があり、ユネスコ総会の国際基準では、
『5ページから48ページの、発行が不定期で行われる冊子』
とされています。
その用途と言えば、社員手帳、ガイドブック、商品説明のパンフレットや取扱説明書、論文、カタログなど、さまざまな目的で使われています。
こういった小冊子を、最近では、印刷代を抑えるために、自分でデータを作成して、印刷製本のみを印刷会社やネット印刷に依頼するという方が増えています。
通常、パンフレットなどのデータ作成は、グラフィックデザイナーがillustratorやInDesignなどの専用ソフトで作成します。ただ、掲載したい内容や原稿によっては、WordやPowerPointで印刷用データを作ることが可能です。
そこで今回は、ビジネスパーソンが使い慣れたofficeソフトで小冊子のデータを自作して、印刷会社へ発注する際の注意点についてご紹介します。
小冊子を作成する場合、制作スタッフやデザイナーは、illustratorやPhotoshop、InDesignなどの専用ソフトで印刷用データを作成します。
それに対して、
・デザイン制作できるスタッフが社内にいない。予算がないので、自分でデータを作らなければならない。
・デザイン性は必要なく、文字がメインである
そういった場合は、WordやPowerPointなどのoffice系のソフトでデータを作成して、そのまま印刷するのがもっとも手軽です。
しかしここで困るのが、いざ印刷を依頼すると、印刷会社に受け入れてもらえない場合があることです。
それは、Officeデータが、もともと印刷用データを作成するソフトではないため、多くのトラブルが起きてしまう可能性があるからです。
例えば、Wordで小冊子用のデータを作成し、せっかく自分で体裁をバランスよく整え、ページ数におさまるよう調整しても、データを受け取る側の印刷会社でそのデータを開くと、段落や改行位置が変わってしまい、そのまま印刷されてしまった。
これは2者間で使用しているOS(Windows、Macintoshなど)やofficeのバージョンが異なることが原因です。
Officeデータ入稿の場合、予測されるトラブルとしては
・フォントや段落、改行位置が変わってしまう
・余白がずれてしまう
・文字化け
・写真が意図する位置からずれてしまう
などがあげられます。
そしてこういった体裁のズレは、データを作成した本人でなければ気づかないという点が厄介です。
また、余白の設定が冊子に不向きであったために、サイズが合わず不良データとして受入不可となってしまうこともあります。
トラブルを避けるためにも、印刷会社へ事前に注意点やデータの作成方法を確認しておくと、スムーズに進みますね。
遊文舎ではWordや、PowerPointでのご入稿も、もちろんお受けしています。
不安なことや疑問点は、お気軽にお尋ねください。
では、手元にあるofficeデータで、トラブルや煩雑なやり取りがなく簡単に印刷を依頼できる方法はあるのでしょうか。
一番のおすすめがPDF入稿です。
PDFとは・・・Portable Document Format の略で、直訳すると『持ち運びできる文章の形式』
持ち運び、つまり他のPCにデータを移動させても、元データと変わらない状態で確認できる文書ということです。
簡単に言うと、PDFに書き出すことで、テキストデータが画像のデータとなり、異なる環境化でデータを開いた際にも文字化けや体裁のくずれも防止することができます。
つまり、OfficeデータをPDFにして入稿することで、時間も費用も最小で済みます。結果的に、格安で印刷することが可能となります。
OfficeデータをPDFにする手順はとても簡単です。
● WordからのPDF作成方法
● PowerPointからのPDF作成方法
Wordに関しては下記記事にも詳しく記載しています。
「正しいPDF入稿のすすめ」
低コストで小冊子を作るには、自分で印刷用データを作ることです。そうすることでデータ作成費用を抑えることができます。
その際、皆さんのパソコンにインストールされているWordやPowerPointといったOfficeソフトでも、立派な印刷用データを作ることができます。
遊文舎では、印刷製本のみもご依頼も承っています。もちろん、デザイン作成・データ作成からのご依頼も可能です。
どんなご相談も大歓迎です。お気軽にお問い合わせください。
こちらの記事もご参考に!
「印刷物のデータを効率的に作成するためのコツ~ショートカットキー編~」